レッスンでグランドピアノを使用する理由

アクションの違い


数字的にわかりやすいのはアクションの違いです。

グランドは横型のアクションのため、打弦するハンマーは自重で戻ります。

ゆえにすばやいトリル(14回/秒)が可能です。

アップライトは縦型アクションで、ハンマーはバネの力で戻ります。

トリルは、約7回/秒が限界とされています。


レッスンで最も重要な音の響き


 

レッスンで重要なのは、音の響きです。

グランドピアノは、構造上アップライトピアノよりも弦長を長く取れるます。ゆえにゆとりある音質、重低音の響きが得られるわけです。

ピアノ全体が共鳴体となって深い響きを生み出すと同時に、響板からの直接音や反射音を耳にしながら演奏できます。

こまかなニュアンスや音色の変化などを、常に自分の耳で確かめながら練習し演奏できることは、演奏感覚を磨く上でも有利なのです。

 

では、アップライトピアノはどうでしょう?

通常、壁につけて設置されますので、響板の前は前板、後は壁で塞がれるため音はこもりがちになり、直接音もほぼ聴えてきません。屋根を開けても大きな効果は得られにくいです。そのため、音楽性を磨く上では、グランドピアノに及びません。